LOVE SWEETS

甘いものには誘惑がある。
そして、その誘惑に打ち勝てたことが未だかつて一度もない。

負けないぞ!
私は負けない!
私は決して負けない!
誘惑に負けてなるものか!

心の中ではそう呟いて、いざ百貨店に向かう。
私は勝利を確信している。
今日の本命はコスメだ!クリスマスコフレだ!それ以外の何があるっ!

簡単な話なのだ。
コスメフロアは2階、魔物が住んでいるデパ地下はその名のとおり地下1階

何も考えることなく2階でコフレをゲットしたらそのまま1階から店を出ればいい。
ただそれだけなのだ。何が問題なのだ?No problemなのだ。

そして私は行く!コフレを買いに。
そして私は羽ばたく!魔物に負けることなく外の世界へ。
匂い、熱気、チラシ、看板、そんなものに屈指はしない!!!

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ど、どうしたんだ?

あ、足が勝手に・・・

ダメだっ!ダメなんだっ!!

そのエスカレーターに乗ってはならない。

ダメだ・・・ ダメなんだ・・・ ダメぇ・・・・・・(叫び~)

ま、まぶしい・・・

なんて光り輝く世界。

【この世界の中で何をあらがおうとするのだ?】

【素直に生きればいいじゃないか。】

【自分に正直に生きればいいじゃないか。】

【人生、いつ終わるかわからない。】

【素直に心の赴くままにいこうじゃないかっ!】

そうだ。こころの赴くままに。

心のままに進めばいいじゃないか!

私「どれがおススメですか」

店員「この赤いのは、今一番人気ですね~」

私「じゃ、それで!」

今日も私は勝てない勝負に挑んでしまった。。。